音論
まず、言語に使う音素を選びましょう。文字や文法から作る人もいますが、音から作るのが良いです。
たとえば表音文字なら音素数が決まらないと文字を作れません。
音素の選択ですが、まず子音と母音に分けるべきでしょう。
子音のほうが多いのが一般的です。実用を目指すならマジョリティを参考にしましょう。音素数は20前後が一般的です。
ロトカス語のように音素が非常に少ない言語は一見学習しやすそうなイメージがありますが、こういう言語は語形が長大になりがちで、実用に不向きです。
尚、声調言語の場合、音素数は一般に少なくなります。
ではどの音素を選ぶかですが、upsid などの資料を参考に、人間がよく使う音素を選ぶといいでしょう。
p, t, k という音はよく使われる音です。逆に入破音などは頻度が少ないです。
入破音などが存在するのに p, t, k がない言語は不自然です。このような言語は避けるべきです。
母音は5つが一番多いパターンですから、5にするというのはありがちな手です。
但し、5母音体系の言語同士を比べてみると、同じ音韻の/a/でも音声的には別の音だったりします。
したがって、きちんと自言語の音声学を作って、音声の定義をする必要があります。
次はアクセントですが、拘束と自由のどちらにも利点があります。
拘束は覚えやすい、というか覚える必要がない。その反面、同音異義語に弱いです。
自由はその逆です。日本語は橋と箸をアクセントで区別できます。
拘束アクセントのフィンランド語にはできない芸当です。
したがって、アクセントはどちらを選んでも良いでしょう。
尚、自由アクセントの場合、アクセントを表記することができます。
表記すれば読むときは楽で、同音異義語も区別できますが、書くときは面倒です。
因みに、アクセントを文字の上につける場合、字上符つきのフォントを作らなくてはならず、入力も厄介になります。
但し、アクセント文字を音韻文字と別個に作ればそういう問題はありません。
イントネーションについては文中・文末などによっても異なりますが、初期の段階ではあまり細かく決めないでいいです。
アクセントや声調と違って言語そのもののシステムではなく、言語の運用時に関することが多いため、始めのうちはイントネーションについてあまり深く考えなくていいです。
声調はあってもなくてもいいです。長所は少ない音節数を最大限活かせることです。
また、少ない音素数で済むため、人間によく使われる音だけを使えばよく、その結果、音素の聞き取りが楽になります。
短所は、音節数が少なくなりがちなので、外来語の音訳で苦労することです。中国語について考えてみてください。
また、音の高低が重要になるので、高低をはっきり付けるためには必然的に省エネ発話を断念させられます。
音節構造はCV(C=子音、V=母音)だと単純なのですが、音節数が少なくなってしまうため、同音異義語が増えるか語形が長くなるという欠点があります。
ただし、声調言語の場合、単純な音節でも構いません。
Cが20種でVが5種だとすると、CVだと音節数は単純計算で100しかありません。
しかし声調が4種あればこれだけでも400の音節数を獲得できます。
一方、CVCだと同条件下で20×5×20とすると、計2000の音節数を獲得できます。
2000の音節数が獲得できれば2000語を全てCVC以内で埋めることができます。
2000語あれば作り方次第で文章を理解するのに必要な語彙の80%ほどをカバーできるので、効率的といえるでしょう。
よって、音節構造はCVCくらいは認めておいたほうが無難でしょう。
尚、CV音節も認めるなど、音節の開閉には柔軟に対応したほうがいいでしょう。
そうでないと外来語の音訳時に困るでしょうから。
