はじめに

ここでは序文に挙げたレトルト人工言語より少し専門的な言語を作る方法を紹介しています。
レトルトに比べて人工言語らしさもアップしています。

ただし、本格的に言語を作るなら、もっと深く広い考察が必要です。
当サイトを読み進め、専門知識も学び、その上で作成することになります。
ですが、まずは簡単な人工言語の作り方について見ていきましょう。
簡単といっても、ここで挙げる手法は今後の人工言語作りに関与することなので重要です。基本こそ大切です。

一番始めに、どのような言語を作るのか的を絞りましょう。
言語は実用するためのものと、研究や遊戯として作るものがあります。

後者の場合はどのようなシステムにしても良いので、作り方の説明は要りません。
好きな文法を当てはめ、現実にない文法を作り、複雑怪奇な文字を作り、人間がまず使用しないような音素を選んで言語を作る。
それもまた一興でしょう。作り方は自由で良いと思います。

一方、小説にせよ国際補助語にせよ、実用するなら以下の作り方が参考になると思います。
実用を考えない研究用言語の作成は選択肢が多すぎてとりとめがありません。
そこで、ここでは実用を前提とした言語の作り方を見ていきます。

実用型の言語を作る場合、作る前の心がけとして注意点がいくつかあります。
まず、過論理(過剰に論理的)と過合理(過剰に合理的)を避けることです。
言語作成は始めは机上の空論です。それゆえ言語のシステムばかりに固執してしまう。
その結果、論理に縛られたものや、過剰に合理的なものが生まれてしまう。

たとえばエスペラントでは英語のisに当たる語をestasといいます。
これは体系的で論理的ですが、実用的ではありません。頻度のわりに語形が長すぎるからです。

過度に細かく文法を設定するのも避けたほうがいいです。
確かに体系的で、論理的です。しかし、実用しづらい面も持っています。
複雑な文法はそれだけ情報量が多いため、必然的に文が長くなります。
同じことをいうのに冗長になってしまっては不便です。
このように、過論理や過合理は避けるべきです。いざ実用する際に色々不具合が起こるからです。

人工言語は自由に設計できるという長所を利用しましょう。
言語の最大のツールは辞書です。言語を作っているうちに必要になってきます。
ですから予め、辞書を引きやすい言語というのを目指しましょう。

世の中の言語には辞書が引きにくいものとそうでないものがあります。
字が読めないと引けない日本語や中国語。音が分かってもスペルと一致しない英語。どちらも厳しいです。
音が分かればその音を聞いてすぐ引ける辞書。これが簡単です。
人工言語としては引きやすいものを目指しましょう。これだけで作業効率が劇的に変化します。